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ソニックチャンネル

連載サウンドコラム

ソニックチームのサウンドディレクター瀬上 純と大谷 智哉によるコラムコーナー。

『マリオ&ソニック AT リオオリンピック™』(Wii U版)発売記念!サウンドインタビュー ACT 2

大谷 さて、そろそろ他のコンポーザーにも話を聞いていきたいと思います。最初は福山くんです。

福山 よろしくお願いします。

コンポーザー#1 福山 光晴

大谷 福山くんは僕と同期入社なんです。最初はAM(業務用)サウンドに入ったんだよね?

福山 そうです、当時のAM3研ですね。

大谷 その後、社内のサウンドセクションを渡り歩いて「龍が如く」シリーズにも参加し、第2CSスタジオに移ってからは『ファンタシースターオンライン2』(以下、『PSO2』)の音楽を担当しているわけですが、どういう経緯で『マリオ&ソニック』シリーズの楽曲制作に参加することになったんですか?

床井 僕の方で福山くんにお願いしようと考えていたんですが、『PSO2』をバリバリやり始めた頃で忙しくしていました。けど、このプロジェクトでどうしても作ってほしいところがあって......

福山 ホントですか?!

床井 それで『PSO2』チームと相談の末にこちらを手伝ってもらえることになって、それであれば折角だからメインのところもやってもらおうかと思っていたので、実際そうなって本当によかったと思ってます。

福山 ありがとうございます

大谷 それは今回考えている音楽の方向性に福山くんの作風がマッチするであろうという、床井さんの考えがあったっていうところ?

床井 まさにそうです。

福山 実は僕も参加したくて“隠れプッシュ”していたんです。

床井中川大谷 (笑)。

中川 そんなに隠れてなかったかもしれない(笑)。

福山 コンセプトについての井戸端会議的なブレストメールにちょこちょこ意見を出す事で、参加アピールをしていました(笑)。

床井 その時に“ブラジル音楽の考察”みたいなリポートが彼から来て、「あっ、結構勉強してるな」っていう......

福山 これを機会にブラジル音楽をじっくり勉強したかったっていうのもありますね。生演奏系の音楽自体、自分の好きな分野なので、その延長でブラジル音楽にも今回携われたらなっていうので。

中川 そうですね、福山さんもともとトランペット吹きですし......

床井 あと鍵盤もバッチリ。

福山 いえいえ......

中川 ちなみにトランペットは何年くらいやってるんですか?

福山 中高で吹奏楽、大学でジャズをやっていました。

中川 そしてペットは今回も出番がありましたよね?!

福山 はい、何故か床井さんのメインテーマでトランペットを吹くことになりまして(笑)。

床井 テーマのトランペットソロのところでデモで録った福山くんのテイクが凄く良かったので、同じニュアンスで再収録したものを本採用しました。とにかくジャズの要素を取り込んでいくのが卓越してるので、今回のプロジェクトではマッチするだろうなと思ってました。

福山 ブラジル音楽とジャズの関連性は多いですしね。

コパカバーナビーチ

大谷 なるほど。そんな福山くんに作曲のほうでは具体的にはどの辺りをお願いした感じですか?

床井 まず、メニュー系ではコパカバーナビーチというところと、競技では新体操。これはオリジナル曲を起こしてもらってます。それと今回初めてオリンピックに採用されたラグビーセブンズやその他にも4種目を作ってもらっています。

大谷 では、コパカバーナビーチの曲から伺いたいです。

床井 はい。そこはメインメニューに当たるところで、ビーチの中でいろんなモードを選べたりいろんなイベントが発生する。とにかく、音楽はすごく聴かれるところなんです。ややもすれば飽きられてしまう。そこを如何にずっと聴いてもらえるか?本当に一番難しい曲だったと思うのでこだわらせてもらって、結構やり取りしましたね。

福山 そうですね、特に最初の頃は方向性などを話し合いしました。

中川 メインメニューって言っても今までのゲームとはだいぶ違うイメージですよね?

床井 ビーチが箱庭的な感じで、自由に歩きまわる事が出来ますし、沢山のアイテムをコレクト出来るのも楽しいです。

大谷 じゃあ、リオの空気感みたいなものを入れられるところなんですね。

福山 そうですね。

床井 実際この曲はリオで収録したので、福山くんにも同行してもらったんですけど、まさにそのビーチに......

福山 行きましたねぇ。

中川 ずっと聴いてもらうために、エンディングで流れるメインテーマにも負けないくらいの長さがありましたね。

福山 インパクトで押す感じではないけど地味過ぎて聴き流せてしまうものでもなく、印象に残り楽しくなるようなテイストを模索しました。床井さんといろいろ資料を聴いたり調べたりしましたね。

床井 ボサノバの良さとかも取り入れて......

福山 そう、2種類作りましたね。

床井 コパカバーナビーチでは緩めのボサノバっぽいイメージで、そこからワンマッチでセレクタ画面に移行したときに、ハードバージョンに切り替わるようにしています。ずっといるというところなので尺も5分くらいの長さにしてもらったのですが、特に気を遣ってもらったのはメロディです。そこでちょっと気持ちよさが出ないと楽しめないので、「ずっと居て口ずさめて邪魔にならない」という難しい条件なんですけど、そこをうまくバランスとって表現してもらえたのは、お願いしてほんとよかったなと思っています。

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