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ソニックチャンネル

連載サウンドコラム

ソニックチームのサウンドディレクター瀬上 純と大谷 智哉によるコラムコーナー。

MAG FEST 2018 レポート

前回のコラムでお伝えしたとおり、今回から2回に渡って、出演したイベントに関するレポートをお届けしたいと思います。まずは、年明けすぐにアメリカ東海岸で開催されたゲームとゲーム音楽の祭典、MAG Festから行ってみましょう!
→前回のMAG Festの様子

いざアメリカへ!

お正月気分が抜けない1月3日の午前中に成田空港を発ち、一路アメリカ東海岸にあるワシントンD.C.へと向かいました。時差があるため、12時間ほどのフライトを経てアメリカに着いても、現地では同日の朝。自分にとって、1月3日はとても長い1日となりました!

小1時間のドライブを経て、今回の目的地、メリーランド州のナショナルハーバーという街に到着。アメリカは国土が広いことで知られていますが、このエリアは州が密集しているところで、ちょっとした移動で首都ワシントンD.C.があるコロンビア特別区、バージニア州、そしてメリーランド州と、色々な場所に足を運ぶことができます。

ランチを取るために街を散策したのですが、それにしても寒い!どのくらい寒いかというと、目の前に広がる大きなポトマック川が凍っているくらいでした。

現地に到着した日は、機材搬入や会場設営を行う日ということで、軽くリハーサルをしてから実際にライブを行うコンサートホールでのサウンドチェックをすることに。海外のイベントでは、こうして広いスペースにステージを組み上げてしまうことが多いのです。ひとたびイベントが始まってしまうと、見ることができない光景ですね!

今回は、「ソニックアドベンチャー」シリーズのインスト楽曲を演奏するトリオ編成のバンド、SONIC ADVENTURE MUSIC EXPERIENCE(以下、S.A.M.E.)としての参加でした。僕自身は日本国外での演奏経験が何度かありますが、バンドメンバーを引き連れての渡航は、実ははじめて。S.A.M.E.の大阪公演のときに、「次は演ったことないところで演りたい!」と話したと思いますが、そのとおりとなりました。

ベースの種子田、ドラムのAct.と僕の3人で演奏するのは、その大阪公演以来となるので、実に1年振り!というわけで、慣らし運転的に1曲ずつ確認をする流れでリハーサルをスタート。久しぶりでしたが、すぐに思い出して同じような感覚でプレイすることができました。

ちなみに、今回リハーサルをした場所は、普通の部屋にそのとき空いている楽器が運び込まれているだけ!日本でいうバンド向けのリハーサルスタジオは防音も機材もしっかりしていますが、それとは大きく異なっています。アバウトでしょう?(笑)

翌日は、午前中からQ&Aセッションとサイン会がありました。こういったコンベンションでは、テーマを決めて話すパネルや、Q&Aセッションのようなトークの企画を設けられることがしばしば。今回も多くのファンからの質問を受け、答えられる範囲で対応しました。「ソニックアドベンチャー」シリーズやCrush 40に関する質問が多いのはいつものことですが、中には「リミックスしたいソニック関連楽曲は?」とか「好きなサンドウィッチの具は?」といった質問もあり、かなり自由な感じです。

続いてのサイン会も、「ゲーム音楽のイベント」ならでは、という感じで、3人一緒に対応しました。今までにはなかった取り合わせだったので、とても新鮮でした。

また、この日は、夜中にメインステージそばでスタンバイ!知り合いのHYPER POTIONSのDJセットが予定されていたので、そのステージにギターで飛び入り参加してきました。このMAG Festでは、24時までがバンドなど演奏系のライブで、そこから明け方までがチップチューンやDJ系のステージが繰り広げられるのです。

『ソニックマニア』のゲーム中の楽曲は、以前、このコーナーでインタビューを紹介したTee Lopesでしたが、プロモーション向けの楽曲は彼ら、HYPER POTIONSが担当していました。

順調に日が過ぎて、いよいよ土曜日の夜!イベント最後の夜になりました。

いよいよ、ライブ本番!

今回、S.A.M.Eは、イベントそのもののヘッドライナー、いわゆるライブセットのトリとしての出演でした。

このバンドでは、自分がギターを弾くだけでなく、MC役として自分でしゃべらないといけないのが大変なところ。Crush 40のようにシンガーがいるバンドであれば話すことはフロントマンに任せて、曲間ではギターのチューニングなど機材に気を配れるのですが、そういうわけにはいきません。今回はセット全体を通して、英語でのMCを行う初めての機会となりました。

日本と海外でのライブには、ステージ上で演奏していて感じる幾つかの違いがあります。

「盛り上がりたいときに盛り上がる!!」

日本ではオーディエンスの反応が「そろっている」、「曲に合っている」、「統制が取れている」という印象がありますが、海外では曲のテンポとか関係なく、掛け声が上がったりします。演奏している側としては、それに釣られないようにしないと!と思うこともしばしば(笑)

「動画にめちゃ反応する!!」

それは背景で流している動画にも起因すると思うのですが、ステーションスクエアでアレを投げてマンホールに入ったり、メタルハーバーでのロケットの飛行シーンなどの盛り上がり方は、ハンパなかったです!

「めちゃ歌う!!」

演奏しているのはインスト曲ですが、そのメロディを歌うんですよ。特に顕著だったのはステーションスクエアやメタルハーバーあたりでしょうか。後者の場合、” doo-doo-do-do-do-do-do-doo-do-do”とメロディを歌う人もいれば、合いの手となるブラスのフレーズや、サビの追いかけるギターのフレーズだったりという人もいて、「うるさい!けどうれしい!」みたいな感じです。
あとは、スピードハイウェイの途中のボイスは、どこで演奏しても大声が上がりますね!

「皆の人気者、その名は......」

BIG THE CAT!

そう、彼なんです!知り合いが撮影した動画が、その状況をよくとらえているので、是非チェックしてみてください。(ちょっと音が悪いんですが。)これは『ソニックアドベンチャー』のキャラクターセレクトの曲を演奏しているところなのですが......どうですか?この反応は!?

というわけで全19曲、駆け抜けて終わりました。駆けぬけるステージの代表といえば『ソニックアドベンチャー2』のグリーンフォレストですが、その様子をちょっとお見せしましょう。タカタカチーン!みたいなキメをやるときに、Act.が僕のほうを見ていて、終わったあとに「うまく行ったね!」とばかりにニヤリとしているのが微笑ましいですね、まったく。

次回は、Crush 40として出演したJAPAN Game Music Festival II:Reの様子をお届けします!

それでは、また次回...
See Ya!!