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ソニック & エミー

「もー、アイツったらー!」

遊園地「トゥインクルパーク」の入口でプンスカしている、ひとりの女の子の姿がありました。 エミー・ローズ......元気で一途なハリネズミの女の子。どうやら誰かと待ち合わせをしているようです。

そこに、軽やかな一陣の風と共に現れたのは、青き音速のハリネズミ、ソニック。エミーは腰に手を当てて、嬉しそうな怒り顔で彼をじっとにらみつけます。

「オトメを1時間も待たせるなんて、ヒドいんじゃない?」
「それは、誰かさんが1時間早く来て、オレが時間ピッタリに来たからだと思うぜ?」
「......ま、いいわ。許してあげる。さあ行きましょ? ......行くわよ!」

ステーションスクェアの一大観光スポット「トゥインクルパーク」。
最近、ここのジェットコースターが「トゥインクルコースター」としてリニューアル。大変な人気を博しているというのです。

ですが、その人気にはとあるウワサが絡んでいました。

『乗車中に七色に光る石を見つけたカップルは、願いごとが叶う』というのです。ジェットコースターの猛スピードの中で小さな石を見つけるのは大変なことです。 それで何度も挑戦するカップルが後をたたないというワケでした。

「約束したでしょ? 今日はこれに、一緒に乗ってもらうわよ!」
「やーれやれ、うっかり『面白そうだ』って言ったばっかりに......」
「......何か言った?」
「いーや、別に」

『イカしたカップル、入場無料!』
トゥインクルパークの名物キャッチコピーを横目に、ソニックをひきずってトゥインクルコースターへ向かうエミー。

乗車券売り場に着くと、輝やかんばかりの笑顔でオーダーの声を張り上げます。

「カップル2枚ね!」

そして、はや3時間...... 何度乗っても「七色に光る石」は見つかりません。

トゥインクルパーク城の尖塔の間をぬって走り、ミラーハウスをくぐりぬけ、新設の地下洞窟エリアを大爆走、最後にトビラを開けてゴールする...... この、ほんの数分の中の一瞬のきらめきを、2人は見つけられずにいました。

エミーは、最初こそソニックと一緒でご機嫌で、トゥインクルコースターを楽しむ余裕すらありましたが、あまりに何度も乗り過ぎて、ついに目を回して倒れてしまいます。

「Hey、大丈夫か!? ......そんなにまでして、どんな願いをかなえたいって言うんだよ?」
「い、いいじゃない別に...... そもそもアタシ、こういう夢があって素敵なオマジナイ、大好きだし......」

照れくさそうにゴマカシ半分でそこまで言い、ちょっとうつむいて視線を外すエミー。

「......今日はもう、半分くらい、願いごと叶っちゃってるけど......」

「半分くらい、何だって?」
「ううん! 何でもない! とにかく、もう意地でも光る石を見つけたいの!」

これ以上乗ったら、本当にエミーは体を壊してしまいそうです。ひとつため息をついて、ソニックは言いました。

「実はさ、大体の目星はついてるんだ。行こうぜ?」
「え? ......行く?」

「行って、目の前できちんとお願いした方が、ゴリヤクあるだろ?」
「そういうことじゃなくって......って、え!? ちょっと! 何!?」

突然、ソニックがエミーを下から抱きかかえ、猛スピードで走り出します。 トゥインクルコースターの乗車場に駆け込み、今まさに発車しようとしているコースターに乗車......せず、そのまま追いぬいてレールの上を疾走します。

「しっかりつかまってろよ?」
「う、 ウソでしょ!? きゃああーー!」

猛スピードの中、言われなくても必死でしがみつくエミー。一方のソニックは涼し気な表情で、お城の尖塔の間をぬって走り、ミラーハウスを通り抜けて縦横無尽。 どんどんスピードを上げていきます。

きらめく天地は加速度をともなって目まぐるしく回転し、レール横のイルミネーションは絡み合うたくさんの光の帯となって次々と2人の後に飛び去っていく...... これがいつもソニックの見ている世界なのでしょうか?

        

あまりに突然な展開。 エミーの心臓ははち切れんばかりにドキドキしてしまっていますが、この猛烈なスピードの嵐の中、それを気にするどころではありません......

「Yes! やっぱりここだ!」

地下洞窟の出口近くで、レールわきに急停止するソニック。エミーをそうっと降ろしながら外壁の一角を見やります。

「Yes! じゃないわよ! 何でいきなりあんな......って、ああっ!」

ソニックに抗議しかけたエミーでしたが、そう促されて見た先には......
洞窟の外壁になかば埋まった、灰色に黒ずんだ宝石......カオスエメラルドがありました。

「コイツが『七色に光る石』の正体......もとい、ご神体だったってワケさ」
「どうしてこんな所に......!?」
「さーてね。どうやら今は力を失って暗くなってるみたいだけど......」

と、その時。 遅れてやってきたコースターが2人の横のレールを走り抜けていきました。 それが洞窟の出口のトビラを開け、出て行くその瞬間......カオスエメラルドが七色にキラリと光ります。
ハッとするエミー。

そう、このカオスエメラルドは、出口のトビラが開くこの一瞬だけ、外からの光を反射して輝いていたのでした。

「ホントに一瞬なのね......! どうりでなかなか見つからないはずだわ」
「オレは見つけたけどな」

全ての謎が解けたところで、暗い色になったカオスエメラルドを見つめながら、エミーが心配そうに尋ねます。

「このカオスエメラルド......また元気になるの?」
「ああ、ちょっと休めばまたキラキラになるさ! それより、願いごとしないのか?」
「ううん、いいの。 だってお休み中なんでしょ? それに......」

そこまで言って、エミーはちょっとうつむいて視線を外し、はにかんだ笑顔で続けます。

「今日はもう、いっぱい叶っちゃって、おなかいっぱいだから......」

どうも今ひとつ腑に落ちない体のソニックですが、何にせよエミーが満足しているのは確かです。

「なら良かった」
「うん。今日ね、すっごく楽しかった!」

......さて、このカオスエメラルドですが、このまま放置しておくわけにはいきません。

かといって、たくさんの人が楽しみにしているこのオマジナイの、「七色に光る石」を持ち去ってしまうのも野暮というものです。

トゥインクルパークの入口で2人は思案にくれますが、しばし考えた後、ソニックはあっけらかんと言い放ちます。

「ま、いいか。このままで。 ここにあるのはわかったし、必要になったら取りに来ればいい」
「いいのソニック? もしエッグマンが持って行っちゃったりしたら......」
「ハン! その時はオレが奪い返すさ!」

自信満々で答えるソニック。

そしてそんなソニックを見ながら、実はそういう展開を期待してるんじゃないの? と、軽く疑いのまなざしを向けて苦笑するエミー。 ソニックにとっては世界平和もエッグマンとの戦いも心躍る冒険の1つに過ぎず、その冒険が好きで好きでたまらないのがソニックというヤツなのです。

そしてそんなソニックだからこそ......

エミーはフフッと小さく笑い、輝くような笑顔で声を張ります。

「わかったわソニック! だったら、ちゃんと安全を確認するために、ちょくちょくトゥインクルコースターに乗りに来なきゃ! そうでしょ? さっそく来週の日曜日に............って、アレ?」

エミーが振り向くと、いつの間にかソニックはいなくなっています。

そこには一柱のつむじ風が立ち昇って消えていくのみ。 そのはるか向こうにはステーションスクェアのビル群を抜けて駆けていく、青いハリネズミの姿が......

たまらずエミーは叫び声をあげます。

「もー、アイツったらー!」

一目ぼれから始まって、頼れるパートナー! そして......?

こうと決めたらどこまでも! 一途で元気いっぱいなハリネズミの女の子「エミー・ローズ」。

ソニックに思いを寄せるオトメながらも、バツグンの行動力と強力なピコピコハンマーで、自ら道を切り拓く強い子でもあります。 まあ、そのくらいのパワーが無いとソニックについていけないのかもしれません。

ソニックとエミーが初めて出会ったのは、ゲームタイトル「ソニックCD」。

「カードのお告げ」によって、とある場所にやってきたエミーは、そこで出会ったソニックに一目ぼれして猛烈にアタック......し始めたのもつかの間、Dr.エッグマンの精鋭ロボット「メタルソニック」によって誘拐されてしまいます。

......そしてもちろん、そのピンチからエミーを救い出したのはソニック。

みなさんのご多分にもれず、ソニックは事件の解決後そのままどこかに消えてしまうわけですが、以来エミーはソニックに恋焦がれ、どこまでも追い続けることになったのでした。 その熱量にはソニックもタジタジです。

ソニックと出会ったばかりの時のエミーは「助けられるお姫さま」的な女の子でしたが、それからエミーはソニックを追いかけている内に、どんどんソニックに負けないくらいアクティブで強い女の子に成長(?)していきました。

「ソニックドリフト」シリーズではカーレース、「ソニック ザ ファイターズ」では、ピコピコハンマーを片手に本気ファイト......! お転婆ぶりに磨きがかかっていきます。

そしてついに「ソニックアドベンチャー」では、彼女自身が「ヒーロー/ヒロイン」として友達を助けるという大活躍を見せました。

途中で行きがかり上ソニックと対峙する一幕もありましたが、エミーはひるまずに気持ちをソニックにぶつけ、ソニックも
「エミーがそこまで言うのなら」
......と信頼して一歩譲ります。

その時のエミーの気迫もあったでしょうが、これまでの冒険や競争を通して、2人の間にある種の信頼の絆が育っていたのでしょう。 実際何だかんだで長い付き合いですし、お互いについての理解も深くなっていたはずですしね。

以降のエミーは、単独での冒険はもちろんソニックのパートナーとしても頼もしい活躍を見せる様になります。

「ソニックアドバンス3」では「ラブラブ?ペア」として2人の共闘での活躍を見せてくれました。 ペア画像でのソニックの表情がちょっと微妙ですが、実際のゲーム上でのコンビネーションはばっちりでしたよ!

......それにしても、2人の、もう一方の関係についてはまだまだ微妙な進捗ですが、実際のところどうなんでしょうね?

時として始まる、エミーのマイペースなアタックと、つれないソニックのリアクション...... そんな無体な2人のやり取りも、何だか安定した気の置けないやり取りに見えなくもないですし......

こんな風に外野の方が色々と気になってしまうのが、ソニックとエミー2人の関係の魅力なのかもしれません。その活躍と行く末について、何とも楽しみな2人であります!

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キャラクター紹介

→ソニック・ザ・ヘッジホッグ
→エミー・ローズ