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第2回 キャラクターパートリーダー 棚橋伸吉

みなさんこんにちは。「ソニックフォース」キャラクターパートリーダーの棚橋です。

今回新キャラクターであるインフィニットや、敵メカデザインの一新、武器のウィスポン等々、キャラクターパートにおける仕事も盛りだくさんで、このコラムで何を取り上げようか迷ったのですが、やはりここはシリーズ初の試みとなる「アバター」にスポットを当ててみたいと思います。

キャラクターパートの制作って?

まずはキャラクターパートの制作を簡単に説明したいと思います。

キャラクターパートでは登場する すべてのキャラククターのデザインとモデル制作を担当します。今回で言いますと、インフィニット、アバター全般、ウィスポン、敵のメカ、取得アイテム、バネやトゲといったしかけ等々、大きなものから細々したものまで担当しています。

デザインスケッチをし、→ 3Dモデルに起こす

アバター制作裏

今回大きなチャレンジとなったのが、シリーズ初の試みとなるアバターです。より感情移入してソニックフォースの世界を体験してもらいたいという想いから導入されたシステムですが、私自身このような大きなシステムを一から形にしていくのは初めての経験でしたので、手探り状態となりました。

マイアバターの「ファイアー・ザ・ちょんまげ」脳内設定のセリフの語尾は「○○でやんす~」好物はお雑煮

種族はこうして選出された

アバターの種族はイヌ、ネコ、ウサギ、トリ、オオカミ、クマ、ハリネズミの 7つとなります。

広く愛され、種族同士の差別化がしっかりできる点を考慮した結果決まったものですが、決定に至る過程ではタヌキ、リス、ネズミ、ブタ、トカゲ、等など 数10種族のスケッチが描かれ検討されました。

最後の一席では、クマ、ドラゴン、サル、の 3種族が競い合ったのですが、話し合いの結果、最終的にわかりやすいパワー系の種族にしようということで、クマが勝ち取りました。

惜しくも敗れたドラゴン族とサル族のスケッチ。ボツになってしまいましたが、ウロコスーツや、モンキーボールコラボで仇をうった?

苦難!パーツ干渉問題

750ものアクセサリーパーツにも1個ずつデザインスケッチが存在します。ミリタリー系、ストリート系、 SF色の濃いもの、珍アイテムなどなど、コーディネートを多様に楽しめるよう展開させました。

スケッチから 3Dモデルにしていく中で、一番苦労したのが干渉問題です。特に『頭』というさほど広くもない面積に3つのアクセサリーパーツがひしめくこともあり、組み合わせによる干渉が大量に発生し、調整作業に追われました。

画像上段は「兵士のヘルメット」と「メカマスク」の組み合わせ。この時点で既に面積的にきつそう。
下段はさらにメガネパーツの「マスカレード」を加えた画。下段左は調整前。ヘルメットやマスクに汚く埋まってしまっている。下段右は調整後の状態。干渉が起こりそうな組み合わせは すべてチェックされ、どんな組み合わせでも問題ないように調整された。

タイムマシンに乗って「頭のパーツはマジ1個までだからっ!」と過去の自分に言い聞かせて仕様を変更したいくらい調整作業は大変でしたが、ツイッター等で上がっているみなさんの創意工夫が込められたアバター画像を見て報われました。

アバターが通常のキャラクターデザインの作業と明らかに違うのは、デザインを完成させるのはユーザーのみなさんであるという点だと思いますので、ぜひいろいろ試してあなた好みのキャラクターを作ってみてください。

......ということで次回はオシャレUIを担当した池田さんにバトンを渡します。お楽しみに!

→ソニックフォース公式サイト