異世界大喜利 2023年2月【エミーとブレイズは何を......?】
★作例
衝撃の卵占いと聞いてやって来たが、想像の斜め上だった
毎月2人のキャラクターが驚きの装いとシチュエーションで登場! 思わず空想が膨らんでしまうイラストで、一緒に大喜利を楽しみましょう!
今回は仲良しの女の子2人が占い師と魔法皇女(?)として登場!
占い師エミーの元に、可愛らしい衣装のブレイズが相談に来たようですが......?
皆さんだったらどんなセリフやナレーションをあてますか?
2人のいつもの雰囲気や世界観で整えるのもよし、大胆に演出するのもよし... 自由に楽しんで、Twitterの#異世界大喜利 のタグと共につぶやいてみてください♪
良かったものについてはソニック公式Twitterアカウントからレスにてご紹介をさせていただきます。
みなさんの楽しい大喜利投稿、お待ちしています!
Act2:「魔法皇女のゆううつ」
<<ピシッ!>>
優雅な上段の構えから一閃。ゆで卵にハンマーが振り下ろされ、殻が飛び散ります。
「こんな遠くに......?この配置は......?」
床に這いつくばって殻の破片を確認したエミーは、席につくと声高らかに断言します。
「物干しざお座と卵の導きにかけて、あなたの悩みはたちまち解決よ!」
いつの間にかそこにあった「占いの館」。エミーの「卵占い」は良く当たると大評判です。今日も悩み多き少女がエミーのもとを訪れていました。
『長年 魔法皇女として戦ってきたが、救えたのはせいぜい数百人......この調子ではいつまでも悪の根源を絶ち、世界を救えやしない。私は......無力なのではないか?』
彼女はブレイズ......悪の手から庶民を救う、正義の「魔法皇女」。果てのない戦いに自信をなくしかけた彼女は、長年来の友人のエミーに悩みを打ち明けたのでしたが......
席につくなり自信満々のエミーは、優しいお説教口調でまくしたてます。
「いい?ブレイズ?あなたもう何百人も救ってるんでしょ?胸を張りなさいよ!そこって凹むとこじゃないから!ほら、卵にもそう出てるでしょ?」
困惑しながら改めて卵を観察するブレイズをよそに、エミーは続けます。
「あなたは無力じゃない。考えてみて?あなたが救った何百人の人たちはみんな、きっとまた他の誰かを助けるわ。その連鎖が、心のつながりがいつか世界全体を救うの。違う?」
「う、うむ......」
気圧されたブレイズでしたが、やがてうつむくと静かに苦笑します。
「一人で全部解決しようというのが間違い、か......」
「ええ。でもね、あなたが始めなければ何も起きなかったのよ?」
エミーは窓を開けて夜空をあおぎます。
「ほら見て?物干しざお座は偉大よ。どんな洗濯物だって干すことができる。これはあなたであり同時にみんなでもあるのよ。みんなが支えあって、世界はやがて一本の物干しざおになるの。卵の殻の配置もそう示しているわ」
「そ、そうなのか......?」
そう言えばこれが占いだったことを思い出すブレイズ。床に落ちた卵の殻と夜空の「物干しざお座」が、2つの青い月の光に輝いて見えます。
珍妙な占いでしたが、ともかく彼女は、沈んだ心が何か暖かいもので支えられた様な心強さを覚えたのでした。エミーの「物干しざお」が届いたのでしょうか?
「でね!悩みは解決として、卵占いにはもう一つお告げが出ていたのよ。それは......『自分の殻を破り未知に挑戦せよ』!」
「......ち、挑戦!?」
「もっと可愛くてフリフリの衣装を着なさいってお告げよ!あなたもう何年もそれ着てるじゃない!」
「いや、すでにこの服でも相当......その、恥ずかしいのだが......」
「そうと決まればお買い物よ!ほらぐずぐずしない!」
と、ブレイズの腕をつかんで走り出すエミー。押し切られた体のブレイズは、食べ物を粗末にしては......とゆで卵をどうにか口に放り込みつつ、アタフタとついていきます。
「さあブレイズ!卵の導きにかけて、最高に可愛い衣装を手に入れるわよ!」
後日......新コス魔法皇女の魅力でファンが急増。平和を愛する心の連鎖が世界を覆いつくす日は、確かに近くなったのでした。
「夜が明けて......」
シャドウたちとは全く違う異変内容。地域によって様々な変化が発生しているようだ。
元あったエミーの家は「占いの館」に。
夜空も真っ青な2つの月にヘンテコな星座と、全く違う物に見える。まるで、ここだけ異世界になってしまったかのよう。
エミーとブレイズの心根だけは変わっていないようだったが......
謎はますます深まるばかり。
(つづく)