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異世界大喜利 2023年12月 前編【スーパーソニックとエッグマンは何を......?】

★作例

「ワシのからあげにレモンをかけおったな!!」

毎月2人のキャラクターが驚きの装いとシチュエーションで登場! 思わず空想が膨らんでしまうイラストで、一緒に大喜利を楽しみましょう!

今回は最終決戦へと挑む、金色に輝くスーパーソニックと......金色のヒゲに激しく力をみなぎらせる、スーパーなエッグマンが登場!?崩壊したステーションスクエアを舞台に繰り広げられる、大激闘の結末は......?

皆さんだったらどんなセリフやナレーションをあてますか?

ゲームでの2人の雰囲気や世界観で整えるのもよし、大胆にアレンジして演出するのもよし! 作例では、ちょっとしたすれ違いでこれまでにない怒りを見せるエッグマンですが...... そんな自由な大喜利ネタでもモチロンOKです!

ぜひ楽しんで、Twitter(X)の「#異世界大喜利」のタグと共につぶやいてみてください♪

良かったものについてはソニック公式Twitter(X)アカウントからレスにてご紹介をさせていただきます。

みなさんの楽しい大喜利投稿、お待ちしています!

Act12:「エッグマンの最終兵器」

<< ズゴゴゴゴ......!>>

高空より現れた全長100メートルはあろうかという紫金の巨人が、紫のスパークをその巨体にみなぎらせて降り立ちます。

そしてそれは、地下からソニック達を押し上げた巨大な花のパラボラアンテナをその背に合体させ......花から伸びたツタと根で完全な融合を果たすと、やがてその重さに耐えかねたかのように大地に両手をつき、猛獣のような様相で四つん這いになって静止したのでした。

「What? 何だアレは?」
「わからない......とにかくすごい密度の認知摩擦エネルギーだよ!」
「出てくるなり命乞いか? ふざけやがって!」

そう言っていぶかしむ3人に、エッグマンが巨人の中からご機嫌な口上を披露します。

「「ホーッホッホ! 恐れ入ったか! バカどもにはこれが何だかわかりもせんじゃろう。 とくと見るがいい!全てを我が正しき異世界に変容せしめる、異世界征服が成就する様を!」」

そして巨人は背を震わせ、激しい咆哮をあげるのでした。

<< グォォオオオー!>>

「......!?」

巨人の花からすさまじい勢いで広がる、ドーム状の光の結界......! それは内側の地形を水浸しの廃墟に変えながら瞬く間にソニックたちを飲み込み、さらにはるか遠方まで拡大していきます。

<< ブォンブォンブォン......>>

「これは......うっ!」
「く、苦しい......うわああ!」
「あ、頭が......!」

周囲の異常に気遣う余裕もなく、頭を抱えてうずくまる3人。その頭上からエッグマンの勝ち誇った声が降りかかりました。

「ホッホッホ! 見たか、聞いたか、ビックリしたか! これぞ、我が最終兵器の奇跡『エッグフィールド』!」

身動きできないソニック達を見てご機嫌なエッグマンは、さらに続けます。

「「ここは、ワシが昔ちょっと油断したせいで失敗した世界線を、そうではない正しい姿に変えられる異世界空間なのじゃ! この星と......そこに生きる者全ての記憶も上書きしてな!」」

ソニックたちが辺りを見回せば、そこは破壊されて水没したステーションスクェアの街並み......

エッグマンが伝説の破壊神と呼ばれた「カオス」を制御できず暴走させ、大敗北を喫した時の因縁の場所です。 そのはずなのですが......3人の頭に、受け入れがたい記憶が無理やり入り込んでくるのです。

[[エッグマンは、カオスを従え世界征服を成し遂げた......]]
[[......自分はエッグマンに忠誠を誓っ......]]

「NO WAY! 冗談じゃないぜ......うっ!」
「あ、あの花だ......! ロボットの背中の花がこのフィールドを......!」
「くそっ! 知らねぇ記憶が、頭に......!」

エッグマンに征服された幸せな世界......あり得ない異世界が「真実」へと無理やり変えられようとしています。

記憶があいまいになりつつ、周囲の水没したビルがゆっくりとエッグマンの建造物に変わっていくのを感じながら3人は必死に抗うのでした。

< おい! 大丈夫か!>

テイルスの通信機に、シルバーからの緊急通信が入ります。

< カオスエメラルドを持つ仲間を見つけてきたぞ! 今から助けに......>

「だ、ダメだ! このフィールドに入ったら......みんなも洗脳されちゃう!」

息も絶え絶えに返したテイルスの声。今や直径数キロにわたって拡大したエッグフィールドの外にいるシルバーたちは、驚愕の表情と共に肩を落とすのでした。

< そんな......!>

「「......ホーッホッホ! 手詰まりじゃな小動物ども! ワシの覇権はもう、母なるこの星自体が認めつつある。 諦めるんじゃ!」」

身動きひとつできず、うずくまって耐えるだけになった3人を見おろし、うっとりとした声色でエッグマンは勝利を宣言します。

誰もが万策尽きたと思った、その時......!

<< カッ!>>

高密度な白光の咆哮が、エッグフィールドのど真ん中を貫きました......! そしてそれは、巨人の背の花をえぐり、焼き尽くしたのです。

「「なんじゃと!?」」

<< ズゴォォン!>>

まさかの強襲で背中をえぐられ、苦しむように身をよじった巨人は、各所に爆発を重ねながらも触手のツタと根で体を支え、ようやく持ち直します。

「「いったい何が......ワシのエッグフィールドが!」」

発生源を断たれ、たちまち消え去るエッグフィールド。

周囲の地形はいまだ水没ステーションスクェアのままではありますが、記憶の上書きから解放されたソニックたちは、たちまち元気を取り戻しました。

「Thanks! 誰だかわからないけど助かったぜ!」

エッグマンもソニックも度肝を抜かれた、起死回生の一撃。

彼らは後で知ることになるのですが、それはここから数百キロ離れた、とある港から放たれたものでした......


......波止場にそびえ立ち、胸部砲口からプラズマの残響煙をなびかせながら、はるか水平線を見つめる鋼鉄巨人「グラン・ボットカイザー」。

「い......今の撃ってよかったのかな~?」

こうつぶやいたのはキューボット。

「何を言ってるんだよ!あんな滅茶苦茶な高エネルギー反応で暴れてるんだから、『敵』に決まってるだろ?」

ツッコミを入れたのはオーボットです。

「砲撃戦は先手必勝。 高エネルギー反応消失、任務完了」

そう言って状況終了を宣言したのはジーメル。 そして左手で盃をあおるジェスチャーをします。

「......ま、確かにアレ撃ったらもう、ワタクシたちはロクに動けませんし」
「そだね~ オイルバーで一杯やって寝ちゃおう~♪」

やがて鋼鉄巨人は3体のロボットに分離すると、お互いの体を支えあいながら、にこやかにロボット繁華街の路地裏へと消えていったのでした......


「持ちネタは終わりかエッグマン? ジャグリングでも教えてやろうか?」

手負いの巨人に悠然と歩み寄りながら、見事な軽業を披露してエッグマンを挑発するソニック。

「「やかましい! 増幅拡散装置を壊したくらいで図に乗るでないわ! 局所的とはいえ、異世界化の力は健在なんじゃぞ! ほれ!」」

エッグマンが、わざとソニックと同じ手ぶりで巨人の腕を振るうと、足元の水面......そしてビルの壁や窓の内側から、おびただしい量の巨樹の根とツタが湧き出し、猛烈なスピードでソニックたちに襲いかかります。

「ハン! こんな枝っきれで、このオレを止められるかよ!」
「で、でも......すごい数だよソニック!」
「チッ! 切りがねえ!」

これも異世界化の力なのでしょうか、エッグマンの乗る巨人が繰り出す根とツタは、倒しても倒しても尽きることがありません。

「「ホレホレどうした? まだいくらでもくれてやるぞい?」」

勝機と見るやたちまち図に乗るエッグマンでしたが......

<< ズガガガガ!>>

突然、一斉射撃で蹴散らされていく巨人の根とツタ。 思わぬ横やりにエッグマンは激高します。

「「ええい誰じゃ! 茶々を入れるのは!?」」

「......オメガ流、見参!!」

そこにはガトリング砲を掲げ仁王立ちする全身兵器の最強ロボット、オメガの姿がありました。

そしてその後から進軍するのは、異形の鋼鉄植物「からくり花」を、戦闘からくり「戦華」として生ける「戦華道」の神髄......「戦華大隊」の大軍勢です。

<< ゴゴゴゴゴ......>>

『Ω』の家紋をキモノに輝かせ、道を極めた家元のオメガと免許皆伝の愛弟子ルージュが、気迫の采配をふるいます。

「新種ノ巨大『からくり花』ヲ検知。直ちニ排除スル!」
「手伝うのはいーけど、報酬の『黄玉石のハサミ』よろしくね? 家元♪」

地上の根をオメガの戦華が、空のツタをルージュの戦華が蹂躙していきます。 形勢逆転。ソニックたちの猛攻が始まったのでした。

「「やめろ! やめんか!」」

自慢の守りを一気に消耗させられ、あからさまに慌てるエッグマン。 巨人の拳を振り上げてオメガとルージュを襲いますが......

<< ガッキィン!>>

それは白銀のサイキックバリアに弾かれてしまいます。

「「ぬな!?」」

「やっと入れたぜ! あんたら今までよく耐えたな! もう大丈夫だ!」
「先刻のまっすぐな白光の一撃......あれがエミーの言う『ものほし竿』だったのか...?」

待ちに待った援軍、シルバーとブレイズが空から乱入! シルバーが防ぎ、ブレイズが撃つ......絶妙なヒット&アウェイで巨人を翻弄します。

「「ええい、うっとうしいハエどもめ!」」

それを嫌ったエッグマンの巨人が、両腕を上げて二人を追い回すと......

「どけどけどけーい! 真打登場! ベクターマン様のお通りだーっ!」

そこへ襲い来るツタを弾き飛ばしながら、ベクターマンがマントをなびかせて亜音速で飛来します。 そして......

「ドテッ腹がガラ空きだぜい!」

下からひねり上げるようなボディブローを巨人に叩きこむと、100メートルはあろうかという巨人が、その巨躯を弓なりにかがませたのでした。

「「うおッ!?」」

まさかの強撃に思わず膝をつきかけ、こうべをたれた巨人。 そしてその時、巨人の視界に入ったものは......

地表で拳を固めてそれを待ち受ける、格闘王の姿でした。

「歯ァ、食いしばりやがれ!」

<< ゴガァン!>>

王者ナックルズの、猛烈なアッパーカットが巨人の頭部を打ち飛ばします。 露出した装甲内部に、キラリと光る紫色の球体......

「あれだ! あのコアが弱点だよ!早くあれを......!」

すかさず弱点を看破したテイルスの一声に、それを待っていたかの様に発せられた二つの声......!

「「カオス・コントロール!」」

閃光と共に、巨人のコア近くの虚空にワープアウトするソニックとシャドウ。 二人のホーミングアタックがコアを挟撃します。

エッグマンも、コアからでたらめに光線を撃ちまくって迎撃しますが......

「「や、やめろおお!」」
「「はぁああ!」」

<< ドゴォォン!>>

ホーミングアタックは見事命中。 二人が着地した瞬間、大爆発が起こったのでした。

「......やったか!?」

微動だにしなくなった巨人を、全員で固唾を飲んで見守ります。

そして......

爆煙が引いていくと、巨人の頭部には......キズひとつ無いコアの姿があったのでした。


「「ホーッホッホ! 残念じゃったな。 このコアは絶対に壊せん!」」

「そんな...... ソニックとシャドウでも壊せないなんて......」

ソニックたちの猛攻が止んだとみるや、損傷箇所をゆっくりと再生していく巨人。 弱点のコアが露出している今がチャンスだというのに...... テイルスまでもが諦めそうになったその瞬間......!

「ソニック! これを!」

空から響いたブレイズの声とともに、彼女のシッポのジュエリーが、キラキラとした軌跡を描いてソニックのもとに投げられました。

それはソニックに近づくと、本来の姿である紫色の「カオスエメラルド」へと変わって強い光を放ち...... そしてそれに呼応するかのように、ソニックの胸のブローチもまた、白色のカオスエメラルドに変わって輝きだしたのです。

無言でうなづくブレイズとソニック。 そしてその時全員が、今すべきことを同時に理解したのでした。

「......これはやっぱり、ソニックが持ってなきゃね!」
「勝利のお守り! アンタに託した!」
「ソニック! こうなったらおめぇさんに任せるぜ!」

次々とソニックに集まる、彼らの思いが詰まったティアラ、ペンダント、変身ベルト。 それらは元の姿にもどり、色とりどりに輝きを増していきます。

「貸すだけだからな。 まだ俺のだぞ!」

そしてナックルズがチャンピオンベルトをソニックに押し付けると、さらにそこへシャドウもマイクを放ります。

「シャドウ......?」

緑のカオスエメラルドに戻ったそれを受け取りながら、珍しく協力的だなとからかおうとしたソニックでしたが...... 彼はすぐにシャドウが足を負傷していることに気づいたのでした。

コアの攻撃時に、偶然レーザーが当たってしまっていたのです。

シャドウは大変に不服そうな表情をした後、ソニックをジロリと一瞥すると、ただ一言、こう言いました。

「しくじるなよ」

その瞬間、一気に輝きを増す緑のカオスエメラルド。 残りのカオスエメラルドも光を増し、まばゆい光が辺り一帯を包むと......

その一瞬後には、ソニックは金色に輝く、無敵のスーパーソニックに変身していたのです。


「「な!? スーパーソニック!? 馬鹿な! どうやって......?」」

ようやっと巨人の頭部カメラを再生したばかりのエッグマンは、いきなり視界に入ったスーパーソニックに驚きを隠せませんでした。 まだ覆いきれていないコアを必死で手で守りながら、その巨体でたたらを踏んで後ずさります。

「長くなるんで説明はナシだ。さっさとやらせてもらうぜ?」

小さく深呼吸したソニックは、光を増すその金色の体に力をため......

「はぁああ!」
「「やめろぉぉぉ!」」

ソニックは、一筋の光となってコアもろともエッグマンの巨人を背面まで貫通。その一瞬後には、内部から大爆発が起こり、巨人はその巨躯を四散させたのでした。

<< ドッゴォォン!>>

「今度こそ、やった......!?」
「いや、まだだ」

喜びかけたテイルスをシャドウが厳しい視線で制しますが、スーパーソニックもまた同様に真剣な表情で燃える残骸を見つめています。

「そろそろ出て来いよ、エッグマン。 ベイクドエッグになっちまうぜ?」

<< キイィィン......>>

するとソニックの呼びかけに応えたかの様に、巨人の残骸の中から強烈な光を放つ光点が現れ......

「!?」

そのただならぬ気配にみなが注目する中、それは突然光量を増し、衝撃波で残骸を吹き飛ばすとゆっくり中空へと上昇します。 そしてその神々しいまでの光点はやがて人の形となり......ソニック達に向かって堂々たる大音声でこう告げたのでした。

「まさかこの『奥の手』まで見せることになるとはのう...... 異世界の創造主たるこのワシに楯突くとどうなるか、その身をもって知るがよい!」

......真の頂上決戦が、いま、ここに始まったのでした。

(『後編』へつづく......)