『マリオ&ソニック AT リオオリンピック™』(Wii U版)発売記念!サウンドインタビュー ACT 1
プロジェクトスタート! リオレコーディング
床井 プロジェクトが始まった当初は私と中川さんでサウンドの大枠を設計するところから入っていきました。設計をしつつ実制作ではテーマ曲の制作やアナウンスボイスの検討、それに新体操が音ゲーになることが決まっていたので、モーションアクターさんとの打ち合わせやシステムの設計あたりから着手し始めました。その後一気に複数のラインが進行した感じです。モーションは楽曲に合わせてオリジナルで演技を作ることになったので、システム設計や楽曲は先行して決めなければならない、その楽曲を作るにはサウンドコンセプトを決めなければならないということで、急ぎました。
大谷 床井さんはどこを担当したのですか?
床井 まずは、リオでの収録曲です。収録したのはテーマ曲と、その各種アレンジ(タイトル・スタッフロール・出走表やリプレイなど)のシステム系楽曲、新体操、メインメニューの役割のあるビーチなど、主要な楽曲に絞って収録してきました。
大谷 バテリアの収録については、ニンテンドー3DS版の回で取り上げましたが、他の楽器もいろいろ録ってきたんですよね?
床井 そうですね。例えばテーマ曲で言えば、ブラスセクション・ストリングスセクション・ハープ・7弦アコースティックギター、他にもコーラスを収録してきました。他の楽曲では更にカヴァキーニョやアコーディオンも録っています。
大谷 ミュージシャンは現地の方?
床井 もちろん。全てそうです。テーマ曲においてはハープソロ、リプレイ曲においては7弦ギターのソロを用いましたが、かなりよかったですよね。
中川 ええ。
床井 メチャクチャ上手かったです。
大谷 日本人のミュージシャンとは何が違いますか?
中川 基本的にブラジルの方は情緒豊かに味があるんですけど、加えてテクニックもすごいしっかりしていて......
床井 弾いているフレーズは同じなんですけど、ニュアンスが全然違うというか...... 例えば北米で録るとチャキチャキとしてパリッとしますけど、そういうのとは違って感情に訴えるような弾き方なので、その時点で全然違うなと思いましたね。
大谷 そうなんですね。
床井 それからコーラスですね。このコーラス、僕はちょっとびっくりしましたね。
大谷 何名くらいのコーラスですか?
床井 女性2人に男性1人です。どうしてこの組み合わせにしたかと言いますと、最初女性だけで録りたかったんですけど、曲のキーが高くて声質的に明るい反面、音が細くなりやすかった。なので、低域を支える意味で男性を1人、リクエストを出してました。当然、野太いイメージで思っていたんですけど、いきなり声を出したら女性かと思うくらい......
中川 裏声を使って、女性のすごく高い所までカバーできちゃうという......
床井 それが凄く太いのに高くて女性のような......
大谷 ファルセットと地声のミックスボイスみたいな感じなんですね?
床井 ええ、ああいう声質の人を僕は聴いたことがなかったですが、スタジオに居合わせた人はみんな「えっ?!」っていう感じで驚いていました。テーマの出だしと真ん中のソロパートがあるあたりで聴けます。
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