ソニック & シルバー キャラクター紹介
それでは、まずは今回のかべがみイラストのラフ画についてです。
最初のラフ案がこちら。完成版とは左右の位置関係が違いますね。 この段階ではまだストーリーの案は無く、イラストレーターの上川さんによる純粋な2ショットイラスト案でした(昨年の12月にはすでにできていたんですよ!)。
ストーリーはその後で考え始めたのですが、ストーリー担当(とよだ)がこれを見てすぐ、このイメージで導入部分のくだりを思いついたため、このラフ案ままの構図で本番にと決まりました。
あのソニックですら、超能力で捕まえられることは想定外。 虚をつかれたスキのある表情をするというのが2人の実力の近さを表していますし、それでいてシーン自体はサツバツとはせず。この雰囲気、彼ららしいなと思いますが皆さんはいかがでしょう?
シルバー・ザ・ヘッジホッグ
『ソニック・ザ・ヘッジホッグ (2006)』
シルバーは、ソニック達の時代から少なくとも200年は後の未来世界からやってきた、白銀のハリネズミです。
強力なサイコキネシスを操り、時として容赦なく大きな力をふるいますが、その心根は真っすぐで優しい正義漢です。
でも正義漢......というとちょっと言い過ぎかもしれません。というのは、彼が願いはあくまで平和の維持であり、悪の撲滅ではないからです。
シルバーが初登場したゲームタイトルは『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』(2006)。
未来での災厄を無くすために、彼にとっては過去であるソニック達の時代にタイムトラベルして、その原因(イブリース・トリガー)を排除しにやってきました。その流れでソニックに襲い掛かりもしたんですよ?
最終的にその原因の排除は達成されましたが、それによる歴史改変によって、シルバー......いや、世界のすべての人々は未来の幸せと引き換えに、それ以降のすべての事象と記憶が「無かったこと」となったのでした。
「何かを得るためには、何かを犠牲にしなければいけないのか?」劇中でも問われたこの命題は、ゲームを楽しんで最後まで物語を見届けた側の心にも残ります。
絶望に満ちた未来世界の災厄の中で足掻き、抗いながらも追い詰められかけた彼の半生もまたシルバーの一部とするのなら、歴史改変後の彼の快活な活躍ぶりは嬉しくもあり、ほろ苦さを誘う感傷でもあります。
彼の生きざまから元気をもらい、いつまでも見守って応援したくなってしまう......それが「シルバー・ザ・ヘッジホッグ」の魅力の1つなのかもしれません。
自分にはないもの
さて、ソニックにとってのシルバーは、どういう存在でしょうか?
その実力と、ポジティブな心の強さから、ソニックがシルバーという人物を買っていることは間違いないでしょう。加えて、敢えて言うのであれば「自分に無いものを持った、頼れる存在」が近いのではないでしょうか。
シルバーは時々、想いの強さゆえ真正面から対処し過ぎてしまったり、何でも自分で背負いこんでしまいがちですが、それは彼の純粋さの一側面であり、愛すべき美徳でもあります。
いつもクールに構えて自由自在に行動しているソニックには無い性分ですが、その魅力自体は認めていることでしょう。
一方、シルバーから見たソニックもまた同様でしょうね。
自分の思うままに動いているように見えて(実際そうなんですが)、周囲の状況にもフォローを忘れず、万事解決してしまう。あそこまで自由にふるまう事は自分にはできないなと思いながらも、それでもきっと、頼りにしていることでしょう。
2人が長く時間を共にし共闘するような冒険はまださほどありませんが、いざコンビを組むとなれば今回のカバーストーリーのように、お互いの足りないところを補いあえる、よきバディ同士として活躍するのではと思います。
これからも、自由なソニックとまっすぐなシルバーの活躍に、応援とご期待をお願いします!