『ソニックライダーズ シューティングスターストーリー』メイキング・オブ・ソニックライダーズ

ソニックライダーズ シューティングスターストーリー

第1回 開発当時を振り返る1【ステージ編】

このコーナーでは皆さんに『ソニックライダーズ』をさらに楽しんでもらうために、ゲームプレイだけでは知り得なかった設定やコンセプトアートなどをご紹介!
開発当時の裏話や制作秘話を交えて、盛りだくさんの情報を公開していきます!

第1回目はソニックライダーズの世界を作ったステージ担当の方にお話を聞いてみました。

今作のステージについて紹介してください。

今作ではいたるところに、重力の変化を感じられるコース形状、オブジェ配置がされています。
また、ヒーローズ、とバビロンで、同じステージですが違った表情を楽しめます。
ヒーローズではいけなかった場所にバビロンではいける、そういったステージの変化を楽しんでほしいです。

  • 中国の桂林に昇り竜をイメージして作られたコース。崖を駆け落ちる?感覚はこのゲームならでは。こんな形をしているなんて想像を絶しますね・・・。
  • メテオテック社が誇るセキュリティーロボの生産工場の倉庫内部。ここは例のぶっ飛びゾーン!ガンガン浮かしまくれ!
  • ギガンテックロックの神秘的な地下洞窟。ヒーローズステージの赤い炎もバビロンステージでは青い炎に・・・。明と暗、陰と陽、表裏一体ですね。雰囲気はガラッと変わります。

こだわった点は?

今回のSSSでは、「重力」というキーワードを元にその重力の変化をリアルに感じられるようなステージ構成を念頭に作成に当たりました。
重力の変化により壊れて吹っ飛ばされるオブジェクトや爆発エフェクト、デザイナーのこだわりが各所にちりばめられています。
また今作には壁走りという新要素が入っています、通常走行とは違った視点から見る背景の変化にもこだわっています。

  • メガロステーションを走る未来型トレイン。こんな大きなものも浮かしてしまう隕石のパワーはすごい!
  • クリムゾンタワーのタワー中心内部。今にも吸い込まれそうな高さにビックリ!高所恐怖症の方はコメンなさい。。
  • メテオテック社工場内部のイメージ。緻密に書かれた設定画にどれだけ忠実に再現できるかが開発者の腕の見せどころ!壁に書かれた「WALL」は壁走りが出来そう??

楽しかったことや苦しかったことなど。

自分の作ったステージに、キャラがのり、エフェクトが付き走り出す、この過程を直に見れるのはゲーム制作者にとって非常に楽しいものです。
逆に、制限のある容量の中、苦労して作成したステージ、オブジェクトなどを泣く泣く削っていく作業は苦しいというより寂しさすら覚えます。

  • メガロステーション全景。交通網が完全整備された人に優しい街。さらにセキュリティも万全!
  • ボタニカルキングダムの植物園ドーム内。たくさん種類の植物を育てることが出来る。このたくさんの植物を表現する苦労は相当なもの。
  • アクアティックキャピタル全景。ぎっしり詰まった建物の街並みは開発者泣かせな構造。だが完成した時の嬉しさはその数十倍?
  • タワーの詳細が書かれた設計図。これらを元に担当者が制作に入ります。

好きなステージは?

【アクアティックキャピタル】
自分が担当したこともありますが、水路を流れるきれいな水と、水しぶきによるスプラッシュ感を楽しんでほしいです。
【80'S BOULEVARD】
NYをモチーフとしたいろいろな表情をみせる町並みと、随所にちりばめられた往年のセガタイトルの看板を探すのも一興

  • 海上ステーション(港)完全整備されたクリーンな街づくり。住み良い世界はいいですね。
  • アクアティックキャピタルの街並み。水と未来建築との融合。キレイな水しぶきのエフェクトを感じた時のスプラッシュ感はたまらなく気持ちイイ!
  • コース終盤の噴水公園。なじみのある噴水だけどやっぱり未来チック。イメージしたものとはちょっと変わっているようだ。開発中に変更されることも時にはあります。

印象に残った開発中のエピソード

今作のステージ作成スタッフは、前作から引き続きではなく、新たに集まったメンバーが大半を占めていました。
また、このような大きなプロジェクトに参加するのも初めてというスタッフも多く、当初は不安もありましたが、なんとかやり遂げることができました。
しかし、ゲーム制作には、深夜に及ぶ作業は付き物で、スタッフの中には終電を逃し、深夜バスなるものを初体験した者や、トイレの洗面所で髪を洗い、水しか出なくて、大変なことになった者もいました。
開発に携わったプログラマー同士で結婚なんてこともありました。

ファンの皆さんに一言!

やりこめば、どんどんタイムを縮められるゲームだと思います。
ステージをくまなく走りこんで、最短ルートを見つけ、ワールドランキングで世界中のライバルと競い合ってください。

バックナンバー