このコーナーでは皆さんに『ソニックライダーズ』をさらに楽しんでもらうために、ゲームプレイだけでは知り得なかった設定やコンセプトアートなどをご紹介!
開発当時の裏話や制作秘話を交えて、盛りだくさんの情報を公開していきます!
第2回目はメカニックの中でもソニックライダーズでは欠かせないエクストリームギアのデザインを担当した方にお話を聞いてみました。
前作のようなサーフボード系のデザインはNGというのを最初に聞かされましたので「じゃあソニックたちを何に乗せるの?」
というところからスタートしないといけませんでした。
ゲームのテーマである「重力」感にうまくはまるような、これまでに存在しない架空のメカをデザインしないといけませんから序盤は結構大変でした。
アートディレクターの森屋さんと、デザインラフを元に話し合いを重ねて、「レンズ状のノズル内に推進装置のコアがあってそれが発光して…」とか
「ボディは流れるような曲面主体のデザインで…」、「じゃあソニックたちが足を乗せるステッパーを設けて統一感を出して…」
などなど、徐々に方向性が定まっていき今回のギアが出来ていったわけです。
ラフデザイン案
乗り物全般です。中でもスポーツカーなどは特にですが、外見が性能と同じくらい重要なものだと思うわけです。
もちろん前や横からもかっこ良く見えないといけないわけですが、レースゲームはプレイ時間の大半が後ろからのアングルを見続けることになります。
そのため、後ろからパッと見てギアの違いが分かるように、結構リアのデザインやモデリングには気を使いました。
あの発光するレンズ部もすべて半透明のポリゴンで用意して、コア部分などの内部構造までモデリングしてあります。
プレイ中は小さくなってほとんど見えないかもしれませんが機会があれば確認してみてください。
車デザイン案
さまざまな形状のデザイン案
ゲームを作っていて毎回思うことですが、モデルを作成し、それがゲーム画面で動き出す瞬間はかなりワクワクします。
エフェクトや音楽などが加わって行き、徐々に完成していく様を見ていくのはそれまでの苦労が報われる感じですね。
今回のギアは曲面主体のデザインが多いため、とにかくモデリングが大変で、スタッフ全員ポリゴン数との戦いでした。
「こんな丸いデザインにしてしまってゴメンなさい」と、ちょっと後ろめたい思いで一緒にモデリングしていました。苦労というか気苦労というか…。
ラフデザイン→デザイン決定→モデリングまでの流れ
どのギアも思い入れのある物ばかりなので難しいですが、ジェットの「タイプ-J」なんかは曲線的で結構特徴的にデザインできたと思います。
リアのデザインも鳥が羽を広げているようなイメージで、他のギアとはまた違った趣にしてあります。
ジェット専用ボード 「タイプ-J」
ある日突然ギアが半透明に表示されたり、ホイールギアのホイールが反対に回ってたり…、開発はハプニングの連続でした。
毎日疲労やバグと戦いながらたくさんのスタッフがその思いのたけを込めて制作していました。今となってはいい思い出です。
ギアは全部で60種類ありますが、ほとんど使い回しなどなく性能、デザイン共にそれぞれに特徴があります。
やりこみの一環でもいいので、色々集めて乗ってみてください。
購入リング数(お金)が高いものも多いですが、結構面白い特徴を持ったものが揃っていますので是非!!