ソレアナ通信
『SONIC THE HEDGEHOG』ディレクターによるコラム

SONIC THE HEDGEHOG

第11回 応援してくれてありがとうございます

ついに最終回

みなさんこんにちは、11月から始めたソレアナ通信ですが、今回をもって最終回となります。長い間本当にありがとうございました。

思い起こせば

思い起こせば、2004年秋。提案されたソニックというお題。世界で4000万本も売り出されている世界一有名なハリネズミ。次世代機という当時、いまだ見ぬ新しいハード。そしてそのハリネズミは、15回目の誕生日を迎える。

果たしてこのハリネズミの誕生日を祝うことが出来るのだろうか?

その有名なハリネズミが少女と出会い、物語が作られるというチャレンジ。リアルな世界、リアルなエッグマン。様々な次世代技術。ソニックの誕生日を祝うドリカムの歌。

このハリネズミの誕生日を祝うために、いろいろなことをしてきました。

1通のメール

そして2006年、E3を前にした3月末に届いた1通のメール。それは、思いもよらない内容のメールでした。

今までソニックを育ててきた中さんがセガを卒業するという。

これからソニックは大丈夫だろうか?これからのソニックはどうなっていくのだろうか?

当時はひどく不安に思ったものです。

そんな不安を抱きながら迎えた『SONIC THE HEDGEHOG』初お披露目のE3。たくさんの人たちがソニックを楽しんでいました。

それを見て、ようやく、その不安から一歩足を踏み出すことができました。

次世代機開発

次世代機の開発は、未知のことが多くて非常に難しいものでした。様々な新しい技術を知り、新しいハードを知り、その膨大な情報、技術を扱うのは、私の経験と予想をはるかに凌駕したものでした。

それをカバーしてくれたのはたくさんの開発スタッフ。彼らがいたからこそ、この作品を完成させることが出来ました。スタッフのみんなには本当に感謝しています。

そして、2006年11月、アメリカを皮切りに『SONIC THE HEDGEHOG』は全世界で発売されます。全世界をあの15周年を迎えたハリネズミが走り回ったわけです。

彼は自分の誕生日に満足してくれたのでしょうか?みなさんは、彼のバースデイを楽しんでいただけたましたか?

新たな舞台へ

ソニックはそんなことをいっている間もなく、新たな舞台で走ります。3月に発売されるWii版のタイトル、『ソニックと秘密のリング』です。Wiiコントローラの特徴をを生かした、今までとはちょっと違った新感覚の、すばらしいソニック作品だと思います。是非そこでまたソニックに出会ってください。

みなさん、読みにくい文章だったと思いますが、長い間応援してくれて本当にありがとうございます。これからも20周年、30周年と末永くソニックを応援してください。

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中村俊

1997年セガ入社
『ソニックR』、『ソニックアドベンチャー』に参加後、『サンバDEアミーゴ』『ジャイアントエッグ』などのディレクターを務める。