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クリエーターズ インタビュー

016:中村 牧子

「クリエイターズ インタビュー」 第16回目は、
「ソニック」のキャラクターライセンス許諾を担当している中村 牧子を紹介!

プロフィール:
中村 牧子(なかむら まきこ)
セガ/キャラクター部/海外ライセンスアウトチーム
「ソニック」のキャラクターライセンス許諾担当

ゲーム以外の部分でキャラクターを盛り上げていく

今回は、「ソニック」のキャラクターライセンス許諾を担当している中村さんにお話しを伺いたいと思います。
まず、どのようなお仕事なのかご説明いただけますでしょうか?

私が主に担当しているのは、ソニックのキャラクターを使って商品をつくりたいという会社や、ソニックの映像やビジュアルを映画やCM、雑誌やキャンペーンなどに使用したいという会社へ、キャラクターを使用する権利を許諾(ライセンス)して、その後のキャラクター管理を行う仕事です。

ゲーム以外の部分で展開を行い、キャラクターを盛り上げていくという部門になります。

例えば、アパレルメーカーさんからソニックのTシャツをつくりたいというオファーを頂いた場合、まずは許諾にあたってキャラクターの使用の条件の交渉をします。ライセンス契約を締結してからは、実際に使用する絵素材の手配や管理、さらに商品デザインの監修・承認などをしています。

デザイン監修の部分では、ソニックチームの上川 祐司マネージャーにもいつもご協力を頂いて、ソニックが正しく使われるようアドバイスをしてもらっています。

中村さんは海外に行かれることも多いのですか?海外ではどのようなお仕事をなさっているのでしょうか?


ニューヨーク、
ライセンシングインターナショナルExpoでの
ソニック15周年記念年誕生会

海外のクライアントや現地オフィスとのやり取りは、基本的に電話やメールでやっているので、海外出張へ行くのは年1、2回程度ですかね。

そのうちの一つが、毎年6月にニューヨークで行われる「ライセンシングインターナショナルExpo」というショーへの出展です。

そこでは、ソニックや他のプロパティーを展示して、商品化に向けた売り込みをします。

また、ライセンス関連としては世界最大規模のショーということで、世界各地のクライアントの人たちも沢山参加するので、ショー開催期間の3日間は、朝から終了時間まで30分刻みでみっちりと各国のクライアントと商談や近況のアップデートをしたりしています。


大好評だった青色のソニックケーキ

昨年はソニックの15周年記念年で、さらに6月は誕生日月ということもあって、ブースでソニックのお誕生日会をやったんです。

お客さんをたくさん招待して、青色のクリームのデコレーションと、ソニックのキャラクターがデザインされた大きなケーキを食べながら、ギターリスト二人がバースデーソングを歌って、横でソニックの着ぐるみがダンスを踊っているという、すごく楽しいパーティーになりました。
その中でも特に青色のケーキは衝撃的で忘れられません!

海外でのソニックの反響はいかがですか?

アニメ「ソニック X」の放送と商品化が2003年からアメリカで始まって以来、アジア・ヨーロッパ・オセアニア・中近東と展開を行っていますが、最近ではさらに南米地域にも広がってきていて、ほぼ全世界で展開がされている状況です。各国のマクドナルドのハッピーミールの景品としても扱ってもらったり、引き続き色々なオファーを頂いています。

また、昨年からヨーロッパで新たにメガドライブ時代の「クラシックソニック」のキャラクターの商品化展開が始まり、おもちゃやアパレル、ぬいぐるみ、アクセサリーなど、カテゴリーもどんどん広がっています。現在ヨーロッパでは特に「クラシックソニック」の人気が高いですね。

どのようなご苦労がありますか?

ソニックは会社のコーポレートキャラクターであり、セガとしてもゲームのプロモーションなど色々な場面でソニックのキャラクターを使う機会が多いので、商品化向けにライセンス許諾をする時にはセガが独自で展開を行うプロモーション景品と、ライセンス商品がそれぞれ抵触しないように注意しています。

例えば、同じ地域で、ソニックのキャラクターをライセンスしたキーホルダーと、セガがプロモーション景品として使用するキーホルダーが存在してしまうと、それぞれのビジネスに影響してしまいます。そのようなバッティングを防ぐ為に、許諾地域や、期間、カテゴリーなどを慎重に調整します。

デザイン監修の部分では、世界各国、デザインや色味などの好みが、地域によって大きく異なるため、キャラクターのイメージを守りつつ、できる限り各地のお国柄を尊重するようにしています。例えば、ソニックのキャラクターカラーと言えば青がベースになりますよね。でも、中近東などでは紫などくすんだ色味が好まれたりするんです。台湾などでは赤やオレンジが好まれたりするので、その国によってお国柄のテイストに合わせたデザイン監修をするようにしています。

また、商品の発売までのタイミングがタイトな中、海外では複数のクライアントが関わっているため、コミュニケーションに時間がかかったり、時差の関係もあったりで、常に時間的な制約は付きまといますね。


おたのしみ