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クリエイターズ インタビュー

026:大橋 修

キャラクターサイズの違いによる問題点

なるほどー!貴重なお話、ありがとうございます。その他にも、個々のキャラクター特有の問題などはありましたか?

・サイズの問題

みなさん、あまりにもキャラクターサイズが違うんですよね(笑)。
でも、同じ陸上のトラックに8人並ばなければいけない。
クッパとエッグマンが並んだらぎゅうぎゅうだし、かといってヨッシーとエミーが並んだらスカスカだし…。
キャラクターのサイズと、レーンやハードルなど共通で使用するものや場所を違和感なく見せるように調整するのが一苦労でした。

大きさの違いで言うと、フェンシングでリーチ(腕を伸ばして届く距離・範囲)が違いすぎるのもゲーム制作上は都合が悪くて…。

互角に勝負ができるようにゲームバランスを調整するのに苦労をしましたね。

・クッパは背面跳びができない!!(走り高跳び)

走り高跳びは、通常のオリンピックではもちろんみんな背面跳びです。

しかし、クッパは甲羅があるので反り返ることができません。一応、背面跳びで最初作ったのですが…固い…。

色々試した結果、ベリーロール(バーの上で腹ばいになるように回転しながら跳び越える方法)で飛ぶことで落ち着きました。

・足の長さが…

自転車競技では当然自転車に乗るんですけど、足が短くて自転車が漕げそうもないキャラクターがいました。

ワリオとかなんですけど。これは自転車を短い足でも漕げるように工夫してます。

色々と大変だったようですね。では、今回のプロジェクトを進める上で、「その中でもココが一番大変だった!」と思うのは何ですか?

何が一番か…いっぱいありすぎて順番がつけられない上に言えないことがたくさん…、なので言える範囲で(笑)。

一つ感じたのは私が今まで経験した中で最も多くの人が関わるプロジェクトのため、意思決定、情報共有に時間がかかることでした。スタッフロールを見た方は300人以上が並んでいたのをご覧になったかと思いますが、これだけの関係者がいると意見が全員一致などありえません。また、情報共有するだけでも大変なことになってしまいます。

しかし、開発現場は早い判断を求められますし、判断ミスを繰り返せばゲーム制作も進みませんし、スケジュールも遅れてしまいます。

ですので、なるべく早く、判断に必要な情報をたくさんの人に提供して、同時に私の判断を示すことで大きな判断ミスがないようにして進めていました。

特に日米欧のほぼ同時発売でしたので、開発終盤になると状況をやっとまとめて夜中にメールして、何かあれば明日の朝から対応しようと思っていると、日本の夜中は海外では勤務時間なので、1分後に電話で説明を求められたりと昼夜のない対応も非常に大変でした。

海外とのやりとりは、時差の関係もあり苦労するところですよね。
では、発売後のゲームの評判はいかがでしたか?

おかげさまでWii版、DS版共に大変好評頂いているようで、すでに世界で700万本(2008年7月現在)を突破し、現在も引き続き好調だと聞いています。 

また、色々な人から「親子で楽しんでます」とか「うちの子が朝から遊んでる」といった話を聞けて、非常に嬉しく思ったり、いわゆるライトユーザーといわれる人々からの評判が非常に良かったと感じています。

また、期待を込めたたくさんの改善要望を頂いておりますので、次回作があれば更に多くの人に楽しんでもらえるように改善していきたいと思います。

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SUPER MARIO characters (c) NINTENDO. SONIC THE HEDGEHOG characters (c) SEGA.


おたのしみ