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SEGA-SAMMY GROUP

クリエーターズ インタビュー

024:日下部 実

空間の整合性が取れるようにしっかりと設計

この仕事をしていて良かったと思うときはどんなときですか?
どんなときが楽しいですか?

楽しいのは、どんな演出にしようかなーっと考えている時ですね。うれしいのは、「ムービーいいね」って褒められた時です。 当たり前ですが、ユーザーである皆さんに映像を楽しんでもらうために仕事をしていますからね。

また、ぼくはゲームの仕事をしてはいますが、ゲーム自体ではなく、ゲームの付属物を作っているような感覚があります。もともとゲーマーなので、ゲームを作っている人たちに対する尊敬の念みたいなものがあって、そんな人たちと直接やり取りできるのは、この仕事をしていて良かったと思うところですね。

ソニックシリーズに関して、思い入れなどありましたらお聞かせ下さい!

ソニックは、メガドライブの1作目からのファンです。中でも、メガCDのソニックCDはかなり遊びました!
タイムアタックのスコアーを当時の会社の同僚と競い合っていて、全ステージを、これ以上のタイムは出ないだろうと思うぐらいやり込みました(笑)。

Tシャツや、フィギュア、ぬいぐるみなど、ソニックグッズを結構沢山持っていたりするんですよ。

ムービー制作に関して、その他にも何かこだわった点などありましたらお聞かせ下さい。

キャラクターアニメーションもよくできたと思いますし、絵も綺麗に仕上がっています。こだわったのは、あまり見える部分ではないのですが、空間の整合性が取れるように、しっかりと設計した事ですね。

ぼくの考えですが、3DCGって、アニメに近いように見えますが、正確な空間があるので、実写映像に近いんです。そこをしっかり計算して空間設計や演出を考えると、嘘をつかないで済むので、その後の作業がスムーズになるんです。そういうところで苦労が少なくなる分、絵のクオリティーが上がるんじゃないかと考えています。

オープニングでソニックたちが車からエアボードを取り出すシーンがあるのですが、あのボードはどこに入っていたんだ?というのがよく見てると疑問になってくると思います。

絵のクオリティーが上がったり、表現がリアルになればなるほど、そういうところって見えてくるようになるわけです。エアボードに関しては、ちゃんと作るより、ぱっと出したほうが面白いので、ここでは逆に見栄えを重視して、気にならないようにうまく嘘をついていたりもします。

正確に計算する部分と、うまく嘘をつく部分。これらをバランスよく配分して作り込むことによって、映像全体のクオリティーと面白みがアップするのではないでしょうかね。ムービーディレクターの腕の見せ所でもあります。

セガに入ったきっかけ、動機などを教えていただけますでしょうか?

昔からセガのゲームを遊んでいました。
アーケードでは『バーチャファイター』のシリーズをかなりやってましたし、『デイトナUSA』とか『バーチャロン』とかも遊び倒しましたね。ハードもメガドライブ、ドリームキャスト、サターンは発売してすぐに買っています。

そんなセガにCG映像専門の部署のVE(ビジュアルエンターテインメントの略)研究開発部ができると聞いて、手を上げました。

セガのゲームのクオリティーを上げるのに貢献できれば、こんなに嬉しいことはありませんね!

セガに入って、どのようなことがやりたいと思っていましたか?

ソニックが好きだったので、ソニックの仕事がしたいと思っていましたが、入ってすぐがソニックの仕事でした。うれしかったですね。

ぼくのいるVE研の事を少し説明すると、3DCG映像専門とする、出来てからやっと2年目の新しい部署なんです。
最近だと『ナイツ』や『マリオ&ソニック AT 北京オリンピックTM』などのムービーもVE研で作っています。

クオリティーの高い映像を作るための研究をしていますので、世界に向けて面白い映像が作れたらなと思っています。


おたのしみ