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クリエイターズ インタビュー

028:片野 徹

「クリエイターズ インタビュー」 第28回目は、
『ソニックと暗黒の騎士』でプロデューサー兼ディレクターを担当した片野 徹(かたの てつ)を紹介!

プロフィール:
片野 徹(かたの てつ)
セガ/第二CS研究開発部 第一プログラムセクション/マネージャー
1993年セガ入社
メガCDソフト『ヘブンリーシンフォニー』セガサターンソフト『クロックワークナイト』に参加後『NiGHTS』のA-Life担当からソニックチームで働き始め、『ソニックアドベンチャー』『ソニックアドベンチャー2』『ソニックヒーローズ』でメインプログラム担当。
『ソニックと秘密のリング』/テクニカルプログラマー
『ソニックと暗黒の騎士』/プロデューサー兼ディレクター

「本の中にまた入れてやろう!」そこから話は始まった

今回は、2009年3月12日に発売となりました『ソニックと暗黒の騎士』ディレクターの片野さんにお話しを伺いたいと思います。まず、今回のタイトルでの片野さんの役割、お仕事内容について教えていただけますでしょうか?

プロデューサー兼ディレクターになります。
仕事内容は…ええと、夢のある話とない話とどちらが良いですか(笑)。
じゃあ夢のある話で。

このゲームをどういった人たちにどうやって届けるかを考えつつ、どんな風に楽しく遊んでもらうかをイメージしてみんなと共有するのが役目のひとつで、とても重要なものです。
え、結局夢のない話もするの?

もうひとつは…大まかに言えば関わっているみんなの立場上の要求を解決するためにあちこちに連絡や相談をします。それは会社の上のほうの人だったり、新人君だったり外の会社の人だったりいろいろです。

ソニックの今度の冒険は、「アーサー王伝説」をモチーフとした舞台になっています。
そして、ゲームのジャンルは「超高速騎士道アクション」!
題材として、「アーサー王伝説」を選んだ理由をお聞かせいただけますでしょうか?

はい。『ソニックと秘密のリング』(以降『ひみリン』)が、「アラビアンナイト」の本の中に入っていくことで従来のソニックのゲームのしがらみを色々と断ち切って新しいお客様にも受け入れてもらいやすくなった、そしてソニックのキャラクター自体がもつ本来の“冒険”をゲームシステムでも“できる”きっかけになったと思うのです。

ですから、「本の中にまた入れてやろう!」というところから話が始まりました。
あれは2007年の1月でしたね。まだ『ひみリン』の開発中でした。

次に魅力ある世界観といえば「剣と魔法の世界」かな?ということ、それから『ひみリン』ではメインゲームでソニック以外のキャラクターを操作できなかったので、今度は是非とも「ナックルズとかオメガとかビッグとかを操作したい!」と思い、強力なライバルが出るメジャーなお話…となって、「アーサー王と円卓の騎士」に行き着きました。

「アーサー王伝説」は「スターウォーズ」なんかも影響を受けているのでなかなか目のつけ所がシャープでしょ?

今回の冒険のストーリーは、どのようにして作られていったのでしょうか?

いくつかキーワードをストーリー担当の前川に伝えました。騎士道とか、○○○○が黒幕とか、ソニックやマリーナの印象的な台詞とか。

見事にそれを取り込んで出来た最初のストーリーは、これまた最終版とはちょっと違うんですが。

ソニックという全世界で人気のあるゲームの場合は、各国で受けるイメージの違いをできるだけネガティブにならないようにしなければいけなかったので、こだわりたいところだけどそれが難しくて涙をのんだ、ということもありました。

こちらで良かれと思ってやったことが、違う国では悪いイメージに受け止められたりすることがあるんですよ。

その後、色々ありましてご存知のお話になったということで。
オメガもビッグも出番がなくなっちゃいました。
ご存知じゃない方はぜひプレイのほどをお願いいたします。


おたのしみ