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クリエーターズ インタビュー

006:前川 司郎

「シャドウ」の誕生秘話

ソニックシリーズの中で、一番好きなキャラクターは誰ですか?
その理由も教えて下さい。

シャドウ・ザ・ヘッジホッグです。
実際僕は生みの親でもありますが、実の親兄弟より強い絆を感じることがあります。
もはや他人とは思えません。
カオスコントロールは使えませんが。(笑)

「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ」は前川さんの手によって生まれ出たのですね。
「シャドウ」の誕生秘話なども、よかったらお聞かせ願えますか?

いやー非常に難産でした。
ソニックと同じかそれ以上にカッコイイキャラを生み出せとの命題でしたから。(笑)

黒いハリネズミというオーダーは決まっていたのですが
コイツが僕の頭の中でしゃべり始めるまでには相当時間がかかりました。

ある深夜、会社帰りの車中でソニックVSシャドウの対決シーンの台詞を考えているときに、
ソニックが

「見つけたぜこのニセモノヤロウ!」

としゃべったときに初めて

「ニセモノ? フン、フェイクは君の方じゃないのか?」

と応えてくれた時にはじめてキター! と感じましたね。
このとき頭に響いてきた声のトーンから自然にシャドウの自人称も『僕』に決まったという感じです。

前川さんの絵コンテの画像

シャドウのこの『僕』という自人称は女性にはとても好評なんですが、
最初チームの中では反対意見が多かったのを覚えています。
でも僕自身はシャドウをすごく繊細で純粋なキャラクターというイメージでとらえていたので
この『僕』はゆずれない部分でした。

前川さんにとってソニックとは?

実は僕、メガドライブ時代のソニックが好きじゃなかったんです。正直肌に合わなかったんですね。
だから『ソニアド』に自分が投入された時には

「俺が俺の好きなソニックを作ってやる!」

と意気込んでいろいろ無茶(頭の上にタライを落としたり)もしたんですが、
結局ソニックの手のひらの上で踊っていただけという感じですね。
奴の懐はでっかいです。なかなか勝てませんね。

今後、ゲーム業界で働いてみたい!と思っている若い人たちへ向けて、
何かアドバイスがあれば教えていただけますか?

実際ゲーム業界に入ると勉強する時間がなくなるので、今のうちにいろんなことを勉強しといて欲しいですね。
あと、この知識だけは、この技能だけは誰にも負けないってものを持っていると、
きっと困難な局面でそれが自分を支えてくれると思います。
たとえそれが何であれです。

最後に、「ソニック チャンネル」をご覧になっているみなさんに
一言お願いできますでしょうか?

いつもソニックと「ソニックチャンネル」を応援してくださってありがとうございます。
ソニックはこれからも走ることをやめないと思いますので、
皆さんもぜひ彼を追いかけてやってください。


おたのしみ