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SEGA-SAMMY GROUP

クリエイターズ インタビュー

027:橋本 善久

学生時代からからセガに入るつもりで就職活動

今後の展開の予定や、野望などはありましたら教えていただけますか?

そうですね、ソニックの良さをもっともっと世間のみなさんに知ってもらえるようにさらにがんばって行きたいですね。

セガに入ったきっかけ、動機などを教えていただけますでしょうか?

セガはすごくトンがった物をいっぱい作っていたのと、なによりもソニックの会社だったということで、もう学生時代からからセガに入るつもりで就職活動していました。ソワソワして居ても立ってもいられず「いつから会社説明会をやるんですか?」とか会社の人事部に何回か電話をかけたりして、結構うっとおしい学生だったと思います(笑)。

とは言いつつも、当時他にも魅力的な会社からも採用を頂いていて少しばかり迷った部分もあったのですが、最終的には社会見学として訪れたゲームショーで初公開されたセガサターンの『ナイツ』の映像をみてかなりの衝撃を受けて「ああやはり初志貫徹しよう」と決めました。あれはかなりのインパクトがありましたね。

セガに入って、どのようなことがやりたいと思っていましたか?

ずばり、「ソニックを作りたい」と思っていました。

入社して最初にドリームキャストの『ソニック アドベンチャー』というソニックのゲーム開発プロジェクトに配属されてからソニックに係わることも多く、今回はディレクターもやらせてもらいましたので、やりたいことの多くは実現できたと思います。とはいえ、まだまだ挑戦したいことが残っていますのでこれからも燃えて行きますよ!

学生時代は、どのようなことに力を入れていましたか?
どのように過ごされていましたか?

コンピューターの勉強やCGの勉強に専念…と言いたいところですが、思い起こせばテニスばっかりやってました。典型的なダメ大学生ですね(苦笑)。

でも、テニスってすっごく面白いスポーツなんですよ。自分のメンタル面があっという間に結果に現れるんです。
「うわー、オレ天才!」みたいなショットをたまに打つことができても、それがいつでもできるわけではなくて、動揺したり疲れたりするとすぐにショットがダメになるんですよ。

あとは「ラケットをこう振りぬくと、ボールにこういう回転がかかって、そうするとボールがこういう軌跡で飛んでいって…」みたいな理屈の部分と現実の部分の一致が凄く分かりやすく実感できて、それを使いこなして(いるかのような気分になって)戦えるのが面白いですね。まあ、上手なわけではないので「ミスで自滅しない」のが最大の戦略というヒヨっこレベルですが(苦笑)。

ついでに、今大学生だったり、これから大学生になる方にぜひ伝えておきたいのはですね、「大学生という膨大な時間を自由に使える立場のうちに勉学をしっかりやっておく」ことの重要性です。この重要性は社会に出てから本当に身にしみて分かるので、ぜひ大学生の間は勉学をがんばってください。

自分の専門以外のこともいろいろ勉強すると良いかと思います。しっかりやっておくことで社会に出てから本当に武器になることは多いと思います。もちろんたくさん遊んだり挑戦したりいろんな経験をしておくこともとっても大事ですから、いろんなことをバランスよくがんばってください。

お仕事以外の趣味なども教えていただいてよろしいでしょうか?

ボードゲームがとても好きです。100種類くらいのボードゲームを所有してるかと思います。会社にはボードゲームが好きな人が多いので対戦相手には困らないですね。

ボードゲームの特徴は、単に頭で理詰めで考えるだけでなくて、目の前の相手との心理的な駆け引きや交渉などで戦いの行方が変わっていく部分や、絶妙にサイコロの目やカードの引きの運の部分にも結果が左右されるところです。なので、勝負も一方的になりにくく、負けても「もう一回!」みたいな気分になりやすくて、ついつい朝まで…ということは多いです(笑)。
同じ“ゲーム”であっても我々の作るビデオゲームとはかなり異なる楽しさがありますね。

あとはこれを趣味と言っていいのか分かりませんが、投資関係はとても好きですねー。株とか為替とか、トウモロコシとかの取引です。投資関係はボードゲームとは違って、自分との戦いの部分が大きいんですよ。社会情勢をチェックして、確率を考えながら、いかに冷静に物事を判断できるか…そういう側面が好きですね!

他には…「おいしいお店探し」も好きです。値段の高い安いは問わないのですが、たまに本当においしいものに遭遇すると「ああニンジンって本当はこんなにおいしいんだ!普段食べてるのはなんだったのだ…」みたいな素材や調理法の感動に触れることができて良いですね。

こういう「そっか、○○ってほんとはこんなに素晴らしいんだ!」みたいな感動をゲームでも与えられたら良いなあと思ったりもします。

今までのお仕事の中で、一番印象に残っているものは何ですか?
その理由もお聞かせ下さい。

いろいろ印象に残っていることはありますが、そうですねえ、あえてひとつ挙げれば、ある子供向けの大型ホビーショーのセガのブースで私のかかわったゲームソフト(ソニック関係です)のダウンロードサービスを、自分達が出向いて手渡しで行っていたのですが、幼稚園~小学生~中学生の子供達が長い列を作っていぃぃぃっっっぱい集まって、みんなニコニコして嬉しそうにデータを持って帰ってくれるんですね。鼻水やアメでベトベトになったゲームボーイアドバンスをチビッコが「お願いしま~す!」と言って手渡ししてくれるんですが(苦笑)、ダウンロードが終わると「ありがとうございました!」って嬉しそうに言ってくれて、もうかわいくてしょうがなかったですね。

「ああ、こういう子供達が自分達の作ったソフトを心から楽しんでくれているのか…」と直接感じることができて、ちょっと目がウルウル来ました。あれは本当に良い体験でした。

お決まりの質問で失礼します!
ソニックシリーズの中で、一番好きなキャラクターは誰ですか?その理由も教えて下さい。

うーん、やっぱりソニックですかね。
ソニックあってのソニックシリーズですし、とっても素晴らしくて魅力的なキャラクターだと思います。

あとは、生みの親の一人ってことで「チャオ」も好きなキャラクターとして挙げさせてください(笑)。
ぷにぷになところがとてもカワイイんですよ。

橋本さんにとってソニックとは?

私が高校生位のときに誕生したキャラクターですが、当時から相当インパクトがありました。非常に洗練されたキャラクターデザインと、「とくかく速い」という他に類を見ないゲーム性は当時も今も異彩を放っていると思います。いつまでもカッコイイヒーローであって欲しいですね。

興味深いお話をたくさん、ありがとうございました!
最後に、「ソニック チャンネル」をご覧になっているみなさんに一言お願いできますでしょうか?

『ソニック ワールドアドベンチャー』はソニックの集大成と思ってもらえるような作品を目指して作られました。

Wii版、PlayStation3/Xbox360版のそれぞれに味のある仕上がりになっています。

できればお友達の家でも良いですから両方のバージョンをプレイしてみて欲しいですね!

ありがとうございました。


おたのしみ